国立5.18民主墓地
無等山が一目で眺められる見事な景観を誇る場所に位置した国立5.18民主墓地は、文禄の役と韓末の義兵、日帝強制占領期の光州学生独立運動など‘義郷光州’の志を受け継ぐ現代の代表的な遺跡である。
ここは1980年の5.18民主化運動の過程における犠牲者と、当時負傷を負ったり拘禁されて拷問と監獄の苦難を経た後に亡くなった有功者が安置された国立墓地となっている。
1993年の文民政府の出発とともに、5.18民主化運動に対する再評価作業および犠牲者の墓地を民主聖地として整備することを発表し、1997年に完工、2002年には国立墓地に昇格した。
墓地の中には5.18英霊の墓684基があり、民主の門と遺影奉安所、崇慕楼などの建築物7棟と歴史空間、民主広場、参拝広場、展示空間、光州民主化運動追慕塔、7つの歴史広場、献酬記念碑、竣工記念塔などで構成されている。
高さ40mの追慕塔は、5.18精神が森羅万象と宇宙を貫き凡宇宙的な存在へと昇華するようにとの念願がこめられており、英霊の影幀と位牌を奉安し犠牲者を追慕する場所である遺影奉安所は、伝統古墳である支石墓の形態を応用した。
7つの歴史広場は、韓国の歴史上の不義と暴圧に対する民族不屈の抵抗精神がよく現れた代表的な7つの事件をレリーフで作成したもので、崇慕楼は展示空間と5.18関連映像を観賞できる機能を備えた複層階建物となっている。
国立5.18民主墓地は5月抗争の象徴的な記念碑である。ゆえに今日もこの地に再び不正と独裁が影をも見せないようにという峻厳な歴史教育の場として活用されている。
また自由と民主、そして正義を渇望する世界の人々の胸中に民主化の聖地としてその位置を固めつつある場所である。